先日ネット上で
『犬や猫に手作り食を与えるとカルシウム不足が大きな問題となる。
1日に必要な量を取り入れるのは困難であり、
不足すると体に負担がかかりやすくなるので、
健康診断で定期的に血中カルシウム濃度を測定しなければならない』
という記事を読みました。

確かに、重要なミネラル類には必要な摂取量の目安として
1日に〇〇グラムといった値があるので、
毎回の食事でその量を摂取しなければならないと考えて
悩んでしまう人が多いのも無理はありません。

自分で食材を選ぶ手作り食でカルシウムが
毎回一定量入るようにと考えたらとても難しそうですし、
健康診断で不足と診断されたらと考えると
怖くて手作りはやめておこうと考えてしまうかもしれません。

でも実際にはカルシウム欠乏症はそう簡単に起こるものではありません。

そもそもペットフードが作られるようになる以前は、
犬猫もフード以外のものを食べてカルシウムを摂取して生きてきたのですから、
素材から作る食事で必要量を摂取できないと考えることの方が不自然です。

そして毎回の食事でいつも規定量を摂取する必要はなく、
少ない日があっても別の日に多く摂取すれば何も問題はありません。
なぜなら身体にはたいへん緻密な機能が備わっており、
その時々の食事にどれだけのカルシウムが含まれていようと、
それとは関係なく血液が一定の状態に保たれるように働いています。
血中カルシウム濃度もその1つです。

食事から摂ったカルシウムは直接血中の濃度に影響するのではなく、
主に骨に蓄えられ必要な時に身体からの司令によって使われます。
ですから血中カルシウム濃度を測定しても
それは食事中のカルシウム量を反映しているわけではないのです。

ではどんな状況だと欠乏症が起こるかというと、
カルシウムが極端に制限されるような食事内容を、
数日程度ではなく何ヶ月もの間継続した場合です。

そして万が一、欠乏症の症状が現れてしまったとしても
それで手遅れということはなく、
気づいてから補給すれば身体は元に戻るのです。

以上みてきたように、
犬猫に手作り食を与える上でカルシウム不足について心配する必要はないと私は考えます。