「猫にレバーを与えるとビタミンA,Dの過剰症になり、食欲不審、関節炎を引き起こすことがある」という話を耳にしました。

環境省が出している「飼い主のためのペットフードガイドライン~犬・猫の健康を守るために~」にもレバーは「避けたい食材、注意が必要な食材にリストアップされています。

猫にレバーを食べさせるのは危険なことなのでしょうか。

 

確かに、 レバーにはビタミンAが多く含まれています。

そのビタミンAを「過剰に」摂取した場合、30日後には食欲不審、体重低下、皮膚の知覚過敏、骨の異常などが起こったということ、また妊娠中の猫の場合には、先天性の異常がみられたという実験結果があるようです。

このような情報からレバーを与えることが怖くなってしまう人がいるのも無理はありません。

しかしながら、「過剰摂取」を実現することは極めて難しいため、ビタミンA過剰症を心配してレバーを避ける必要性はないと私は考えます。

 

では、具体的にどのくらいのビタミンAを摂取すると「過剰症」が引き起こされるのでしょうか。

子猫で実験した例を見てみますと、子猫自身の体重の1.5倍の牛レバー、あるいは体重の12~13%以上の豚レバーや鶏レバーを食べた場合に過剰症が引き起こされたそうです。

これを人間で言うと、体重50kgの女性の場合、牛レバーで75kg、豚や鶏でも6kg以上のレバーの量です。

これを1日で摂取することなどあなたにはできますか?

しかも、万が一それだけの量をどうにかして食べることができたとしても、それを毎日食べ続けて30日くらい過ぎたころにようやく症状が出るわけで、1日や2日暴食したくらいではなんの問題も起こらないのです。

手作り食を作る上ではさらに心配無用です。

サプリメントなどを加工する上では、その気になれば極端なビタミンAの配合を実現することができますが、レバーのような食材で通常食べ切れる量では、過剰になるほどビタミンAを摂取することは不可能なのです。

 

以上みてきたことから、レバーを猫の食事に取り入れることについて、特別な注意はいらないと私は考えます。